一番儲かる車とは?

2017/02/19

ディーラーのお仕事

台数を稼ぐよりも粗利を稼げ!とはお世話になったある方の言葉である。いくら台数を売りさばいても利益が出ないのでは意味がない(※)。では"儲かる車"、"儲かる客"とはどんなものであろうか。

※メーカーからのインセンティブは除く


儲かるのはズバリ"スポーティーな車"だ

基本的に利益の大きい車というのは高級なスポーツセダンやスポーツカーである。こういう車の場合は客の購買意欲も高く、初手でガッチリとハートを掴んでしまえばそんなに値引きをしなくても売れてしまう。しかも大抵の場合競合車は高価な輸入車であるから、純粋に性能と価格を天秤にかければ国産は価格面で圧倒的に優位な交渉ができるのだ。相手がA45AMG程度ならイチコロである(?)
しかもこういった高額・高性能な車は、やれ音響システムだサンルーフだ、と言った具合でどんどん価格を釣り上げられるし、スポイラーやダウンサス、鍛造ホイールといった高価なオプションを抱き合わせにする余地が大きいので、売っていて楽しいことこの上ない。子育てが終わって"昔の夢を叶えたい"というリッチなオジサンたちはサーキットに行くわけでもなく、こういうオプションを付けたがることが多いのだ。こうして出来上がった車(通称:盆栽車)は客、営業、メーカーの三方良しの存在として、怒り心頭の奥様を尻目に納車されていくのである。
ポルシェ911などは台あたり200万円の利益を豪語しているが、それも今思えば納得である。勿論、ブランド料でぼったくっていると言えばそれまでであるが、そんな商売ができるのも、値段相応の高性能を提供してきた実績があればこそなのだ。


軽自動車が薄利の時代は去ったか?

私は軽自動車が個人的に不得手な分野で新規での取扱頻度も低かったが、記憶を掘り起こしてみると「利益の少ない車だなぁ」という印象しか残っていない。ただ、これもやたらめったらオプションを取り付けたら話は別であったから、最近人気のトールワゴン系のなんちゃらカスタムにナビやイルミネーションをてんこ盛りにしたようなのは結構な稼ぎ頭になっているのではなかろうか。ダイハツやスズキの営業氏が教えてくれないので想像の話ではあるが。