2017/02/26

SAAB 900 5door 試乗記

2016年6月21日、National Electric Vehicle Sweden(NEVS)は、2017年度以降のSAABブランド廃止を決定した。これによって70年の歴史を誇ったスウェーデンの名門は完全に消滅し、名実共に対中EVメーカーに組み込まれることとなった。
今回は、廃車直前に乗ることが出来たSAAB900(new)について記そうと思う。運転してから相当の日数を経ているので、ボリュームが少ない点は容赦して頂きたい。



SAABという会社
SAABという会社は、1937年にスウェーデン軍向けの軍用機開発を目的に設立された会社で、ミリタリーファンにとっては、そちらのイメージのほうが強いかもしれない。私個人としても、グリペンやドラケンといった名機は大好物の部類である。
自動車メーカーとしてのSAABは、1947年に同社が平時の安定的収入源として乗用車を開発したことに始まる。最初の量産モデルである92は、航空機メーカーらしい流線型モノコックボディと前輪駆動を備え、余剰の迷彩塗料でダークグリーンに塗装されていた。後に量産車初となるターボ搭載車"99ターボ"も世に出し、誠実な車作りも相まって、ボルボと並ぶスウェーデンを代表するブランドとして人気を博することとなる。しかし、GM傘下へ移行後の90~00年代は販売が振るわず、ついにブランドの消滅に至ったのである。


エクステリア
今回試乗したモデルは、オペル・ベクトラをベースとした2代目である。初代のクリーンな直線基調デザインは失われたが、全体的な雰囲気は継承している。ハッキリと言って、デザインとしては保守的で、街中で見かけても気が付かないような部類である。が、そう言った嫌味の無さがスウェーデン車の良いところでもある。最近のケバケバした車に比べれば、実家のような安心感(?)のある印象。「分かる人だけ分かればいい」のである。
ちなみにスウェーデン車といえば、ボルボの安全性がまず第一に思い浮かぶが、SAAB車もまた、凍結時の自損事故や、シカとの衝突も考慮して、ボディは相当に堅牢な作りになっているという。


インテリア
これもまた地味な部類だが、全体的に丸みを帯びた穏やかなデザインは好印象(エアコンの吹き出し口が少し可愛らしい)。シートの着座感も良く、長距離ドライブに不安を感じさせない仕上がりである。ただ、右足元が若干窮屈なのが気になった。
インパネに目をやると、中央にデンと速度計が鎮座。オドメーター意外の表示は全てアナログ式で、シンプルながら非常に視認性が良い。夜間は文字盤がグリーンで指針が橙色に点灯するのであるが、これも見やすく、何よりカッコイイ。また、速度計以外を消灯する機能が備わっているのが、いかにも飛行機屋さんらしい配慮。こういうところにマニアは惹かれるのである。
他メーカーの車には無い妙な部分もある。パワーウィンドウスイッチが座席の間にあるのは良いとして、キーシリンダーまで座席間の一段高い場所に設置されているのだ。ステアリング脇に挿し込む一般的な方法だと、事故時に乗員の膝に怪我を負わせるリスクが有るため、と言われている。こういうこだわりにもマニアは惹かれるのである。
トランクルームはハッチバックセダンであるので、リアウィンドウの部分から大きく開口する。奥行きも十分に広いが、深さがかなりあることにも感心。大陸の車らしい作りである。ちなみに、取扱説明書は日本語訳に書き換えただけのものであるので、越境旅行時のアドバイスもそのまま残されており、面白い。


走行性能
カタログスペック自体が至って"普通"のこの車は、とりあえず走り出しての第一印象も"普通"の一言に尽きるのだが、その普通のレベルが非常に高い。運転席からの見切りも良いし、ステアリングの感覚もフロントの重さを感じさせない適度な印象。速度をグイグイ上げていくと安定感を増すところは、やはり輸入車と言ったところか。乗り心地そのものもドイツ車よりマイルドで、意外と日本の道路に合っているような気もする。

さて、今回の試乗では時間の関係もあり、高速道路や山道での走行が出来なかった。高速コーナーでの安定感や、ブレーキのフィーリングを試したかっただけに残念である。
とにかくいろいろな特徴のある車なので、長く使っていくうちに新しい発見がある一台かもしれない。個人的には、定年を迎えて旅行用に新車を買うとしたら、まず筆頭に挙げたい車である。もっとも、今となっては叶わない希望なのであるが。


諸元/900S 2.0i
全長:4,635mm
全幅:1,710mm
全高:1,435mm
ホイールベース:2,600mm
トレッド:1,445mm(前)/1,445mm(後)
車両重量:1,350kg
乗車定員:5名

エンジン:B240I 直列4気筒DOHC
総排気量:1,984cc
最高出力:133ps/6,100rpm
最大トルク:18.0kgfm/4,300rpm
ステアリング:右
駆動方式:FF
変速機:4AT



2017/02/24

カルロス・ゴーン氏 退任について

先日、日産自動車のカルロス・ゴーン氏が、4月1日付けでCEO職を退くことが発表された。現在、共同最高経営責任者を務める西川氏が後任となる。
昨年11月に西川氏が現在のポストに就いた時点で、遅かれ早かれこうなるだろうな、とは思っていたので、特段大きな驚きはないのだが、日産の歴史に一つの区切りができることを思えば感慨深いものがある。
「外圧が無ければ変わらない」と言われる純日本的組織はどう変わったのであろうか。これからの成り行きに期待したい。


2017/02/22

ここ数ヶ月のアクセス数を振り返って

ブログをぼちぼちと書き始めてからそろそろ半年になろうかという今日此の頃。
最近のアクセスを見てみると、どうもBMWの記事へのアクセス数が圧倒的に多い。

「ははぁ~。なんだかんだ言いつつ、みんな外車が好きなんでしょーよ!」

と、ニヤニヤしてしまう。
大人の都合で国産車に乗っている私も、ここだけの話、事情が許せばZ4を買う予定だったのだ……。(買えばよかったなぁ)
もっともスカイラインも良い車なので、数年は欲を出さないことにしておく。


2017/02/19

一番儲かる車とは?

台数を稼ぐよりも粗利を稼げ!とはお世話になったある方の言葉である。いくら台数を売りさばいても利益が出ないのでは意味がない(※)。では"儲かる車"、"儲かる客"とはどんなものであろうか。

※メーカーからのインセンティブは除く


儲かるのはズバリ"スポーティーな車"だ
基本的に利益の大きい車というのは、高級なスポーツセダンやスポーツカーである。こういう車の場合は客の購買意欲も高く、初手でガッチリとハートを掴んでしまえばそんなに値引きをしなくても売れてしまう。しかも大抵の場合、競合車は高価な輸入車であるから、純粋に性能と価格を天秤にかければ国産は価格面で圧倒的に優位な交渉ができるのだ。相手がA45AMG程度ならイチコロである(?)
しかもこういった高額・高性能な車は、やれ音響システムだサンルーフだ、と言った具合でどんどん価格を釣り上げられるし、スポイラーやダウンサス、鍛造ホイールといった高価なオプションを抱き合わせにする余地が大きいので、売っていて楽しいことこの上ない。子育てが終わって"昔の夢を叶えたい"というリッチなオジサンたちは、サーキットに行くわけでもなく、こういうオプションを付けたがることが多いのだ。こうして出来上がった車(通称:盆栽車)は客、営業、メーカーの三方良しの存在として、怒り心頭の奥様を尻目に納車されていくのである。
ポルシェ911などは、台あたり200万の利益を豪語しているが、それも今思えば納得である。勿論、ブランド料でぼったくっていると言えばそれまでであるが、そんな商売ができるのも、値段相応の高性能を提供してきた実績があればこそなのだ。


軽自動車が薄利の時代は去ったか?
私は軽自動車が個人的に不得手な分野で新規での取扱頻度も低かったが、記憶を掘り起こしてみると、「利益の少ない車だなぁ」という印象しか残っていない。ただ、これもやたらめったらオプションを取り付けたら話は別であったから、最近人気のトールワゴン系のなんちゃらカスタムにナビやイルミネーションをてんこ盛りにしたようなのは結構な稼ぎ頭になっているのではなかろうか。ダイハツやスズキの営業氏が教えてくれないので想像の話ではあるが。

2017/02/12

BMW 5シリーズ 新型への期待

ついに発売となったBMWの新型5シリーズであるが、残念ながら今のところ試乗の予定が立てられていない。個人的に期待しているモデルなので、取り急ぎ外観と内装だけでもチェックしてくるつもりである。


さて、今回の5シリーズは、車体の軽量化や様々な安全装備の追加、と言った点も勿論興味を惹かれるところなのだが、何と言っても注目すべきは"内装の質感向上"にあると思う。
率直に言って、BMWの内装は質素で殺風景で貧相だ。ダコタレザーシートにしても、耐久性はあるのだろうが、質感は残念極まるもので、オプションのナッパレザーシートやIndividualパッケージを買わせるためにワザとやっているのか、とさえ思えるレベルだ。そして追加料金で南独の上質な革を装着しても、相変わらず貧相なメーターパネルだけは如何ともし難いのである。
いつぞやネット上の論評で、「スカイラインハイブリッドの内装は3シリーズ以下」なる批評を見た。笑止である。恐らく書いた人間は画像だけで判断して、現物には乗ったことが無いのではなかろうか。現行3シリーズの内装の樹脂パーツに触れてみれば、国産コンパクトカーか、精々一世代前のインプレッサやアクセラと競う程度の質感なのが分かるはずだ。
さて、このように書くと「BMWの内装は昔から実用本位なのだ」とか「走りが良ければそれで良いのだ」といった反論が出てくることは容易に想像できる。だが、今回新型5シリーズを発売するにあたって、7シリーズ同様に内装に力を入れてきた、ということは、BMW自身が旧来の方針の限界を察した証左に他ならない。既存のユーザーならともかく、見てくれも良くなければ新興国の需要を取り込めない、と判断したのだろうし、何よりメルセデスの各モデルが続々と質感を向上させていることに危機感を覚えているに違いない。
5シリーズはドイツ本国での販売においては主力の地位にある重要な商品である。この変革期にBMWが市場に対してどういった解を用意しているのか、注意して観察していく必要があるだろう。

2017/02/11

広告設置のお知らせ

Google AdSenseの審査が完了したことに伴い、ブログ内に広告を設置したので、一応ここにて報告しておく。もっとも、今後増やすとしてもおすすめ商品の案内も兼ねてAmazonのリンクを設置する程度にしたいと思う。
「新車で○○の購入はちょっと待て」だとか「私のおすすめするのはネットからの一括査定です」だとか、そういうイヤラシイ広告を置く予定は一切ないので安心してもらいたい。目について気になったものがあればクリックして頂く……それだけで十分である。

2017/02/06

昼寝時間は営業の特権

外回りの営業マンと内勤の人間の決定的な差、それは"自由に昼寝ができるかどうか"、に尽きると思う。
昼寝の効果は様々であるが、私の場合は頭をスッキリさせ、移動中の漫然運転を予防するという目的で積極的に昼寝を取るようにしていた。この習慣は今も変わらない。



午前中、客先での用を済ませると、とりあえずルート上の食堂に駆け込む。これが大体11時50分頃だ。ズルだと思われるかもしれないが、正午を回れば近隣の会社員や現場作業のオッサンが大挙して現れ、余計な待ち時間を食うことになる。効率化のためには致し方ないのだ。
そして、適当に昼食を済ませると、車を海沿いか山際の日陰に移動させる。ある程度、営業の経験を積むと、昼寝用のアジトも何箇所か出来てくるのである。
景色がよく、人気の少ない場所だと、同じような考えの輩も結構いるものだ。社名をマグネットシートで隠したプロボックス等が大抵先客である。こいつに自車を並べて停車させる。窓を少し開け、シートをリクライニングさせると準備万端。5分ほど携帯でニュースを確認した後、昼寝に入る。

……15分後。

爽快な気分で起床。魔法瓶から出したキンキンに冷えた茶を飲んでリフレッシュ完了である。この一連の儀式の最中が、「営業やっててよかったなぁ」と、思える最大の時間である。もっとも、営業故にこういう疲労回復手段が必要なのであるが……。
とりあえず以上が私の普段の行動パターンである。幸いにして、無事故を絶対条件とする職場ゆえ、このあたりをとやかく言う人がいなかった。むしろ年配の営業マンなどは、積極的に睡眠休憩を勧めていたように思う。食後の時間帯はどうしても脳に酸素が回らず、眠くなりがちになる。そんな状態で動き回るよりは、リスク回避のために、多少の時間を犠牲にしても休息を取るべきでなのだ。

そもそもそんな時間すら無いという場合は?もし、あなたが毎日外回りをしていて、昼寝の楽しみすら無いとすれば、自分は世間一般から見て、非常に不幸な境遇なのだと自覚するべきだろう。そんな会社はさっさと辞めてしまったほうが身のためかもしれない。取り返しの付かない事故をやらかすよりはその方がマシというものだ。


ちなみに昼寝で注意すべきは、寝る時間は15分程度、長くとも30分以内に収めることである。これ以上の時間をかけると却って体がダルくなって逆効果になる。そして、携帯はマナーモードにでもしてカバンの奥底にねじ込んでおくことだ。自然に目覚めるのではなく、着信音に起こされると非常に不快な思いをする。そんなものは13時以降に折り返し連絡すればよろしい。

2017/02/04

いつの間にか追加されたドライブレコーダー

最新のスカイラインのオプションカタログを眺めていると、いつの間にかドライブレコーダーが掲載されていることに気が付いた。私が購入したときには存在しなかったものである。というのも、購入当時は、富士通テンのDREC200のOEMタイプしか日産のラインナップになく、これが寸法の関係でスカイラインには取り付け出来なかったのだ。
今回、新しく採用されたのはどうやらKENWOODのDRV-N520のOEMらしい。記録解像度3M、駐車録画機能付きという、今どきのドラレコらしい充実した性能を持っている。勿論、内蔵電源が搭載されているから、万が一事故で電源が遮断されても、撮影した画像はしっかり保存されるようになっている。
少々値が張る品物ではあるが、性能としては申し分ないので、既に車両を購入済みの方も検討してみると良いだろう。