2012/11/17

ピンクは戦士の色?

英国は潜水艦の脅威の増大し始めた時期から艦船の迷彩塗装に取り組んでおり、第一次世界大戦では4000隻以上の商船に迷彩塗装が施され、一定の効果を得た。時代は下って1941年、マウントバッテン指揮下の艦艇に新たに導入されたのが、驚くなかれピンク色の塗装であった。
マウントバッテン・ピンクと称されるこの色は、一般にイメージされる目に痛いチャラチャラした色ではなく、ややグレーや藤色に近い色をしている。既存の軍艦色のグレーにベネチアンレッドの塗料を混ぜるとできる……らしい。潜水艦の襲撃が多発する朝夕の時間帯に対応したもので、極めて有効であったと伝えられている。
地上部隊においても、砂漠など一部環境下でピンク色は有効であるとされている。リビアで墜落した機体で、色が退色してピンクになったものが発見され、偶然その効果が注目されるようになったということである。中東で活躍するSASの車両にもピンク塗装が施されたものがあった。下記リンクのモデルはまさにそれである。



2012/11/10

名門ブリストル自動車

ブリストルの飛行機といえば、加藤建夫中佐と戦ったブレニムや、ニューギニア方面でも活躍したボーファイターが有名である。現在ブリストルの航空部門はとっくの昔に吸収再編されBAEの一部となっているが、今回紹介する自動車部門の方は今だ健在。設立は1945年、会社の余剰人員を集める形で事業をスタートした。

最初に製造したのは1946年に登場したType400(Wikipedia:en)。どう見てもBMWそのまんまであるが、設計者が同じなのである。そして1961年にはクライスラー製の313cu-in(5.1L)V8を搭載したType407(Wikipedia:en)が登場する。

……ところが、この辺りからブリストルの方向性は妙な方向へと動き出す。
車体デザインの進歩はこの時代から急減速。(彼らなりに近代化はしているのだろうが)圧倒的に時流から取り残され今日に至るのである。(工作精度も60年代据え置きなんて話もあるが、気にしないのが紳士というもの) 
そんなわけで、ブレニム(Wikipedia:en)なんていう70年代丸出しの車が2011年まで新車で買えるという素晴らしい事態になったしまった。

そしてここがブリストルの公式サイト
Bristol Cars Official Site

つい最近まで主力車種であったブレニム……。これでも21世紀の乗り物なのだ。
エンジンはクライスラー製のV8エンジンを装備し、354hp/5,500rpm,500N・m/4,000rpmを発揮。今時珍しい円盤型のエアクリーナーを拝むことも出来る。勿論、燃費も激悪だろうが、紳士たるものそんなことは気にしない。一人くらいCO2を出しまくったって、山火事や火山の爆発に比べれば些細な問題だ、と割り切ってしまおう。
パフォーマンスについては0-60マイル加速が6.1秒、最高速度は158mph(254km/h)、パワーを気にする紳士淑女も満足できるはずである。それ以外の詳しいスペックは……不明である。先に公式サイトをご覧になった方は気付いたと思うが、全くもって説明が簡潔なのである。諸元表すら無い。ショールームで顧客に見せることを重視しているのか、基本的に派手な宣伝を行わないスタイルの会社なのである。メディア向けの広報車も最近になって用意したらしいが、見せるだけで試乗はさせないらしい。まぁ、彼らは贔屓の車種以外には文句を言うだけで、購入することはないからどうでも良いのかもしれない。
気になる値段はちょっと……いや、かなり高い。ブレニムの末期価格は250,000米ドルに達するのだ。普通にJaguar・XJの最新モデルが買える価格なのだが、それでも変態紳士はブリストルを選ぶのだ。欲しい方はロンドンに極秘裏につくられた店(ケンジントンのヒルトン・ロンドン・オリンピア一階)へ是非。
一応、ブリストルの名誉のために言っておくと、この会社、アフターサービスはかなり親切である。かなり古い個体であっても、きっちり部品供給がなされるという。

そんなブリストルが2004年に発売したのが、ちょっと趣の違うファイター(Wikipedia:en)で、上品なデザインとゴルフバッグを積める実用性を融合させたスーパーカーだ。
ベースモデルはダッジ・バイパーと共通のV10エンジン(8L)を改造して搭載。最高出力525bhp/5,500rpm、最大トルク712N・m/4,200pmで0-60マイル加速は4秒、最高速度は340km/hである。加えて628bhpまで出力を向上させたファイターSも用意されている。
発売直後からファイターには(特定の人々からの)人気が殺到。さらなるパワーを求める声に応じて2006年にターボ過給モデルが登場する。このファイターTは、出力が1,012bhp/5,600rpm、最大トルクが1,405N・m/4,500rpmに向上したほか、ボディの空力特性も見直されている。明らかにパワーに対して車体側の性能が追いついていないため、0-60マイル加速は3.5秒以内、最高速度は362km/hに制限されているとのこと。6MTと4ATが選択可能である。(ブリストルの支持者からは「ヴェイロンよりお買い得!」と好評らしい)

そんなブリストルも2011年、ついに経営の悪化からスイスのカムコルプグループの傘下に入ることとなった。が、相変わらず懲りもせずに2016年、新たにレトロデザインの車を市場に送り出してきた。それがオープンスポーツのブレットで、BMWのエンジンを採用しているという。価格は25万英ポンド(!)で予約が殺到中であるという(!!)



2012/09/22

英国面住人のための行進曲集

「イギリスの軍楽聴きたいけど、どれ買っていいのかわかんねぇ」

……そんな人のために個人的にオススメしたいのがこちらのCD6枚組。
英国擲弾兵のような有名どころから、旧友、海を越える握手等の英国産以外の楽曲も収録。ただし、CDケースの建付けが悪いので要注意。

<演奏>
近衛擲弾兵連隊軍楽隊
コールドストリーム近衛連隊軍楽隊
ロイヤルスコッツ近衛竜騎兵連隊軍楽隊
アーガイル&サザーランド高地連隊軍楽隊
空軍中央軍楽隊
etc.